北九州市の中学生殺傷事件 園長「強い憤り感じる」

北九州市のファストフード店で中学生2人が男に刺された事件で、死亡した中島咲彩さんが通っていた幼稚園の園長が取材に応じ、犯人への憤りを語りました。 「最初は信じたくないという気持ち。違って欲しいと思っていたが」こう語るのは中島さんが通っていた北九州市小倉南区の幼稚園の園長です。 「優しい子だった」「誰とでも仲良く、友達も多く、楽しく幼稚園生活を送っていた」「自分の好きなことには、興味関心をもって取り組む頑張り屋さん」と中島さんのことを話します。 逃走を続ける犯人に対しては「非常に強い憤りを感じるし、咲彩さんのご冥福を祈る」「未来ある子の命を奪ったことを自覚して、1日でも早く名乗り出て欲しい」と話しました。 一方北九州市の斎場では、16日夜中島さんの通夜が行われ、多くの参列者が故人を偲びました。 逃走を続けている男は40歳くらいで身長は170センチほどの中肉。 当時は灰色の服に黒色ズボン、黄色っぽいサンダルをはいていたということです。 県警は本部の各部署から支援隊を送り、登下校中の警戒活動のほか夜間の警戒にあたっていま

【中学生2人殺傷】登校を控えた子どもは2日間で6000人超 子どもの不安にどう対応 

北九州市のマクドナルドで14日、中学生の男女2人が男に刺され、男が逃走している事件を受け、市立の小・中・高校などでは16日には4200人、17日も2100人を超える子どもたちが、事件への不安などを理由に登校を控えました。大きなショックを受けた子どもたちに、私たち大人はどう対応すべきなのか、専門家に聞きました。 話を聞いたのは、福岡市中央区のクリニックで子どものメンタルケアを中心に診療する長田陽一医師です。 ■パークサイドこころの発達クリニック・長田陽一医師 「予期しなかった、非常に不安で恐怖の強い出来事が実際に起こっています。そこから避難したくて学校にどうしても行けない。子どもの心のメカニズムを理解してあげることが大事かなと思います。」 無理に学校に行かせようとするのではなく、子どもに寄り添い、安心させる言葉をかけることが重要だといいます。 ■長田医師 「家の中にいていいんだよと安全安心を提供してあげる。それが大人が今、取るべき態度かなと思います。具体的に大人たちも、安心のためにこうやっているんだということは伝えてほしいと思います。」 長田医師は「不安であることを大人にうまく伝えられない子どももいるので、いつも以上に様子に気を配ってほしい」と話しています。 24時間対応の相談窓口 長田医師は、不安を抱える子どもたちは以下のような「サイン」を出しているということです。 ▽感情的に急に不安定になる ▽食欲の減少 ▽睡眠時間が短くなる このような、子どものささいな変化を見落とさないようにしてほしいと話しています。もし、このような異変が長く続く場合は専門家に相談してください。自治体などの無料の相談窓口もあります。 ▽福岡県の「子どもホットライン24」(0948-25-3434) ▽文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310) この2つは24時間対応していて、子どもや保護者の相談を受け付けています。 そのほか、子ども家庭庁のホームページでは、福岡県内の自治体が設置している相談窓口を確認することができます。「子ども家庭庁 福岡」で検索してください。

中学生殺傷事件 広がる不安・・・4100人超が登校控える 葬儀では親族や同級生が最後の別れ惜しむ

北九州市のファストフード店で男が中学生2人を殺傷し逃走している事件で、教育委員会は事件への不安などから、16日、市内の学校や幼稚園で4100人以上が登校を控えたと発表しました。 この事件は12月14日夜、北九州市小倉南区のマクドナルドで、男が中学3年の男女2人をいきなり刃物のようなもので刺し、逃走しているものです。腹部を刺された中島咲彩さんが死亡し、男子生徒も致命傷になりかねない深い傷を負いました。 16日は被害に遭った2人が在籍する中学校は休校となりましたが、北九州市教育委員会によりますと、事件に対する不安から、16日は市内の学校などで4100人あまりが登校を控えたということです。 市教委は欠席扱いにはせず、要望に応じてスクールカウンセラーを派遣し、児童・生徒の心のケアに当たる方針です。 また、17日は午前11時から亡くなった中島さんの葬儀が執り行われ、親族や同級生が最後の別れを惜しんでいます。