北九州市のマクドナルドで14日、中学生の男女2人が男に刺され、男が逃走している事件を受け、市立の小・中・高校などでは16日には4200人、17日も2100人を超える子どもたちが、事件への不安などを理由に登校を控えました。大きなショックを受けた子どもたちに、私たち大人はどう対応すべきなのか、専門家に聞きました。
話を聞いたのは、福岡市中央区のクリニックで子どものメンタルケアを中心に診療する長田陽一医師です。
■パークサイドこころの発達クリニック・長田陽一医師
「予期しなかった、非常に不安で恐怖の強い出来事が実際に起こっています。そこから避難したくて学校にどうしても行けない。子どもの心のメカニズムを理解してあげることが大事かなと思います。」
無理に学校に行かせようとするのではなく、子どもに寄り添い、安心させる言葉をかけることが重要だといいます。
■長田医師
「家の中にいていいんだよと安全安心を提供してあげる。それが大人が今、取るべき態度かなと思います。具体的に大人たちも、安心のためにこうやっているんだということは伝えてほしいと思います。」
長田医師は「不安であることを大人にうまく伝えられない子どももいるので、いつも以上に様子に気を配ってほしい」と話しています。
長田医師は、不安を抱える子どもたちは以下のような「サイン」を出しているということです。
▽感情的に急に不安定になる
▽食欲の減少
▽睡眠時間が短くなる
このような、子どものささいな変化を見落とさないようにしてほしいと話しています。もし、このような異変が長く続く場合は専門家に相談してください。自治体などの無料の相談窓口もあります。
▽福岡県の「子どもホットライン24」(0948-25-3434)
▽文部科学省の「24時間子供SOSダイヤル」(0120-0-78310)
この2つは24時間対応していて、子どもや保護者の相談を受け付けています。
そのほか、子ども家庭庁のホームページでは、福岡県内の自治体が設置している相談窓口を確認することができます。「子ども家庭庁 福岡」で検索してください。