〈実は、離婚の合意が既に成立しました〉
11月4日、週刊文春編集部に1通の回答が届いた。3日前の11月1日、取材班は実業家の穐(あき)田(た)誉輝(よしてる)氏(55)に質問状を送っていた。その返答が妻・菊川怜(46)との“電撃離婚”だった――。
7年前にクックパッド元社長と結婚、3人の子宝に恵まれた。だが今春、菊川は子供を連れて家を出た。DVを訴える彼女に夫は…。
◆ ◆ ◆
9歳上のカリスマ実業家・穐田氏と交際2、3カ月のスピード婚
元祖東大タレント
菊川は東京大学工学部建築学科在学中にモデルデビューし、今年、芸能活動25周年を迎えた。
「好感度が高く、2002年と03年に2年連続CM女王になった。20代後半に女優から報道・情報番組のキャスターに路線変更。『真相報道バンキシャ!』(日本テレビ系)と『とくダネ!』(フジテレビ系)の司会を長年務めていました」(芸能ライター)
17年、それまで浮いた噂のなかった菊川が伴侶に選んだのは、9歳上のカリスマ実業家・穐田氏だった。
「グルメサイト『食べログ』の生みの親でレシピサイト『クックパッド』の社長などを歴任。18年にブライダル関連や不動産など多角事業を展開する『くふうカンパニー』を設立し、代表を務める。最近は子供関連事業にも進出。結婚当時、200億円と言われた総資産は、約400億円にまで増えています」(同前)
2人は交際2、3カ月のスピード婚だったという。だが結婚後、すぐに穐田氏の女性スキャンダルが発覚。ブライダル関連企業など社会的影響力のある企業のトップでありながら、3人の女性との間に4人の婚外子がいることが報じられた。
「穐田氏は菊川と結婚後、愛車のナンバーに自分と妻にちなんだ数字を入れていた。結婚当初は夫婦円満にみえました」(同前)
菊川は、19年4月に長男、20年12月に次男、22年10月に長女を出産している。
「夫妻は出産を機に、港区にある高級マンションのペントハウスに引っ越した。広さ300平米以上で購入額は推定8億円。お受験を意識して、名門幼稚園に子供を通わせていました。21年から穐田氏は子育てビジネスに投資しています」(同前)
子育てが忙しいはずの時期に、なぜ復帰を果たしたのか
セレブ婚を機に仕事をセーブしてきた菊川だったが、昨年から子育てが落ち着いたとして徐々に復帰。最近、情報番組や教育番組への出演が目立ち、子育て関連のインタビューにも登場している。
「4月期のドラマ『買われた男』(BSテレ東ほか)では女性用風俗店のオーナーという、これまで演じたことのないような役柄に挑戦。トレードマークだったボブヘアーをばっさりカットし、ベリーショートになりました」(同前)
子育てが忙しいはずの時期に、なぜ復帰を果たしたのか。菊川の友人が内情を明かす。
「実は今年の春先に彼女は子供を連れて別居したのです。現在は実家でお母さんの助けを借りながら、仕事と子育ての両立に奮闘しています」
都心から電車で1時間以上離れたベッドタウン。築30年を越す2階建ての一軒家で現在暮らしている。
「9月上旬頃、業者が出入りしてリフォーム工事をしていたようです。家の近くを通りかかったら、中から『ママー』と子供の声が聞こえた。怜ちゃんが仕事で外出している時はお母さんが玄関先で子供と遊んでいます」(近隣住民)
菊川にも“瑕疵”が…離婚に向けた話し合いは泥沼化
前出の友人が証言する。
「別居の理由は穐田氏のDVだと聞いています。怜ちゃんが言うには、『直接手はあげられていないけど、大きな声で罵倒されたり、目の前で物を破壊されたりした』と。ただ、DVを示すような証拠は持っていないようでした」
夫妻は離婚に向けた話し合いを進めていたが、泥沼化していったという。
「怜ちゃんに精神的苦痛を与えるようなDVは問題だが、一連の離婚騒動は彼女にも“瑕疵”がある」
そう指摘するのは夫婦をよく知る人物だ。一体、何があったのか。
「彼女は穐田さんに何も告げず、突然、子供と家を出たのです。子供は通っていた幼稚園を休むようになった。一時は彼女の居場所すら分からなくなり、穐田さんは子供に会えなくなりました。穐田さんは妻に子供を連れ去られたと警察に相談。離婚協議中で共同親権の状態にあるにも関わらず、一方の親が連れ去る行為は刑法224条『未成年者略取及び誘拐罪』に抵触する疑いがあるとみて警察は被害届を受理しました」
夫婦間のトラブルはそれだけではない。
「彼女が子供をベビーシッターに預けっ放しにしていたのです。このシッターは子供のうちの1人を酒席に連れ出していた。それを知った穐田さんは、子供が危険な状態にあると児童相談所に通報。児相が一時的に子供を保護する事態になった。菊川さんは2度とそのシッターに子供を預けないと、穐田さんに約束したそうです」(警察関係者)
穐田氏の息子への愛情は執着に近い
かくして双方弁護士を立て親権争いに発展。穐田氏は「菊川に子供の養育は任せられない」と主張したという。
「穐田さんの場合、子供、とりわけ息子への愛情は執着に近いものを感じます。かつて内縁の妻にも『俺は跡取り息子が欲しい』と語り、男の子が出来た時にとても喜んでいた。当時、『俺は穐田家の14代目。この子は15代目の当主だ』と、『15』と書いた洋服を着させようとしていました」(穐田氏の知人)
今年5月に民法が改正され、離婚した父母の双方が子供の親権を持つ「離婚後共同親権制度」が2026年から導入される。
親権問題に詳しい作花知志弁護士が解説する。
「単独親権制度を維持してきた日本は、連れ去った側の養育に問題がなければお咎めなしでした。今回の改正民法では、親と子供との人格的な触れ合いを尊重し制限してはならないルールが明文化されました。法律が施行されれば、親のどちらかが、もう一方の親と子供の面会を拒否する行為はルール違反となり、親権を失う可能性すらある。またすでに100以上の自治体が子供を片方の親に会わせない行為は心理的DVだと警告している。警察当局も親による子供の連れ去りを刑事事件として立件するようになっています」
なぜ児相は保護したのか
児童相談所の保護についてはどうか。厚生労働省によれば、22年度は児相が通報を受け実際に保護した割合は20%を下回る。
「子供に危険が及ぶなど緊急性のある重大な問題でない限り児相は動きません。菊川さんのお子さんが健全な成長に望ましくない状態にあると、児相は考えたのではないか」(同前)
離婚バトルが続く中、小誌は菊川・穐田氏双方に取材依頼を行った。
穐田氏は代理人弁護士を通じて書面で回答。離婚について問うと、「実は、離婚の合意が既に成立しました。近日中に離婚届を提出し、公表する予定です」と明かしたのだ。またDVについては「事実ではありません。罵倒したことも、物を破壊したこともありません」と否定。ただ子供の連れ去りや児相保護については回答を得られなかった。
一方の菊川からは期日までに回答はなかった。
今後、菊川はママタレとしての真価が問われることになりそうだ。